「意味報酬」による主体的な チームのつくり方

どうやって従業員のやる気に火をつける?

組織の生産性向上には、従業員エンゲージメントを高めていくことが重要ですが、そのための動機づけには諸説あるようです。様々な学者たちが論文や学説を発表していますが、外発的動機づけ・内発的動機づけというのを聞いたことがあるでしょうか。
外発的動機づけとは報酬や評価、懲罰といった外部からの働きかけによる動機付けです。内発的動機づけというのは、物事に対する強い興味や探求心など、人の内面的な要因によって生まれる動機付けで、それぞれメリットとデメリットがあると言われています。

外発的動機づけは、報酬を与えるという至ってシンプルに実行できる手法であり、更に報酬をもらって嬉しくない人はいないため、万人受けが良いとされます。ただし、デメリットとしてはコストがかかることと、慣れによって効果が長続きしないという欠点があります。また、求められた目標以上の成果は発揮しないことが挙げられます。

内発的動機づけは、人によって興味や関心の持ちどころが異なるため、全ての人に共通したコミュニケーションが難しいというデメリットがあります。しかし一方で、行動自体が目的となるため、質の高い行動を自ら進んで実行してくれ、期待以上の効果が発揮されやすいというメリットがあります。更に、目標が達成されても、自ら次の目標を掲げることができるので、効果が長続きしやすいという特徴があります。

記述のように、それぞれのメリットデメリットがありますが、一般的には外発的動機付けよりも内発的動機付けのほうがパフォーマンスが高まりやすいため、好まれる傾向があります。
では、内発的動機づけはどのように行うでしょうか。その一つの手法として「意味報酬」についてご紹介したいと思います。

 

金銭的なインセンティブだけが報酬じゃない
 
「給料が上がった」「昇格した」というのはとてもわかりやすいインセンティブです。しかもお金をもらって嬉しくない人はほとんどいないと思うので、万人受けが良いのがいわゆる経済報酬と呼ばれるものです。(労働の対価として事業主から払われる報酬を指す。)しかし、そういったインセンティブの支給の仕方は当然コストもかかりますし、段々と当たり前化してきてしまい更に高い金額が支払われないと満足できなくなるのが常です。悪い言い方をすれば、お金で関係を繋ぎ止めているようなものです。ですので、経済報酬というのは短期的には効果を発揮しますが、長続きしてくれないのが欠点です。

そういったインセンティブの与え方以外の手法として、内発的動機づけを促す意味報酬というインセンティブをご紹介したいと思います。
意味報酬とは、社会貢献実感・自己成長実感・仕事のワクワク感・一緒に働く仲間・働く環境などがあたります。給与や地位といった外発的動機づけではなく、心の内側に働きかける報酬のことを指し、近年注目されています。それらをインセンティブとして与えることで、より主体的に、より創造的にやる気に満ちた状態を作ることができるのです。では、どのようにしたら心の内側に働きかけることができるのでしょうか?ポイントとなるのは3つです。

①肯定と賞賛
②労いと感謝
③心理的安全性と仲間意識。

一つずつ見ていきましょう。
 
①肯定と賞賛
まずは「会社は、自分のことをちゃんと見てくれてる」と従業員に思わせることが重要です。名前、どんな部署で何をしてくれているのか、どんな経歴を持っているのか等々、従業員一人一人に目を向けることから始めるのが良いと思います。誰しも自分のことを知ってくれていると嬉しいと思うものですから、存在を認め、功績をちゃんと讃えましょう。
 
②労いと感謝
叱咤激励というコミュニケーションは日常的にあるかもしれませんが、改めて感謝を伝えるという機会は意外とないものです。年度や四半期、周年記念など節目のタイミングはもちろんのことですが、日頃のちょっとした折にも、「ありがとう」「お疲れ様」「頑張ったね」と言った感謝の気持ちを敢えて言葉に表してみましょう。
 
③心理的安全性と仲間意識
これはカルチャーを変える話なのでなかなか難しいかもしれませんが、心理的安全性が保たれた空間でなければ従業員は萎縮し、規定をはみ出さないということに力点が置かれ、物事が発展・進化しづらくなります。失敗こそ奨励しチャレンジを推奨する文化を意識的に作っていくことが大切です。また、会社である以上一人ではありませんので、協働・チームワークが生まれやすいよう社員同士の信頼関係を構築することが重要です。自分の為だけの努力は続きにくいですが、仲間の為やチームのためなら意外と頑張れるものだったりします。更に人間関係が上手くいっている職場は離脱防止にも繋がり定着率も上がります。リモート化が進み従業員同士の関係性が希薄になりつつある今だからこそ、仲間意識醸成に向けたチームビルディングはぜひお勧めします。
 
以上のような観点を意識して、意味報酬という実際に従業員が認識できる形に表していただくことが内発的動機づけには重要となります。特に後半の従業員が認識できる形で、という部分がキーワードです。従業員に伝わっていないと意味がありませんので、少し大袈裟なくらいに伝えていきましょう。

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  • 「意味報酬」による主体的なチームのつくり方

    08月25日

    「意味報酬」による主体的なチームのつくり方

    「どうやって従業員のやる気に火をつける?」 組織の生産性向上には、従業員エンゲージメントを高めていくことが重要ですが、そのための動機づけには諸説あるようです。 様々な学者たちが論文や学説を発表していますが、外発的動機づけ・内発的動機づけというのを聞いたことがあるでしょうか。

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